中性脂肪を下げる方法
中性脂肪は、一般に皮下脂肪の代名詞くらいにしか思われていないのが現状です。
ところが、最近、中性脂肪の数値が異常に高いと致命的な病気になりかねないと、認識されはじめました。
血液中の脂肪が異常に多くなると、動脈硬化を促進し、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といったこわい病気の原因になるといわれていますが、従来は、コレステロールだけに注意が払われていました。
しかし、その後の臨床的な研究から、中性脂肪も原因のひとつだということが明らかになったのです。
脂肪といえば、食事でとる油やバター、あるいは肉の中でもおいしいとされている脂身を思いおこしますが、それらをはじめとして、脂肪とは縁もゆかりもない炭水化物や砂糖の類が、実は体内で中性脂肪になるのです。
どんなに気を付けていても、この飽食の時代には中性脂肪が過剰になりがちです。
おまけに、私たちの生活は、エネルギーを使わずに暮らせるようにますます便利になって、食事からとった余分なカロリーはしっかり体内に貯蔵されています。
そして、ある日突然、豊かな食生活が原因で、とりかえしのつかない事態がおきるのではつまりません。
健康なときは、なかなか病気について思いをめぐらすことはできないものですが、人生80年、健康に生きたいものです。
衣食同源といいますが、中性脂肪について知ることは、健康の基となる生活の見直しにつながることだと思います。
なお、当サイトでは、「中性脂肪」と「トリグリセライド」ということばを、同義と解釈して、習慣的な使われ方にそいました。
中性脂肪は気付いたときにはかなり進行している
中性脂肪値が多少高くても、多くの人はさほど不都合を感じないものです。
平素の生活で知らず知らずに増えていくだけで、これといった症状があるわけではないからです。
健康診断などの血液検査で注意マークがついていても、さほど気にしません。
しかし、それが問題なのです。
ある日、何かをしようとしたら胸がしめつけられるように苦しくなり、すぐにおさまった、しかし不安になって病院にいくと血液検査の結果、動脈硬化とか高脂血症と告げられることが多いのです。
高脂血症は、脂肪や糖分の摂りすぎで生じる血液の脂肪異常です。
人生80年を健康に生きるには
現在、日本は世界一の長寿国になっていますが、つい40年前までは「人生50年」といわれていました。
これは、「人生五十年、下天の内に比ぶれば・・・」という「敦盛」という謡曲の一節です。
この謡曲の謡われた400年以上も前から、人生設計は50年の上にたてられていました。
病気の予防知識がなかった時代にはそれが寿命だったのです。
現代でも80年を生きるためには、どうしても成人病の予防が欠かせません。
肥満が死につながる
一般に、中性脂肪といえば肥満の代名詞のように思われています。
実際肥満者の血液検査の血清数値では、中性脂肪数値が高いことが多いのですが、血清数値でいえば、必ずしもそうとは限りません。
肥満とは、中性脂肪−トリグリセライドを脂肪細胞に多量に蓄えていることです。
そして、肥満になる過程での食生活・生活習慣が様々な危険因子を含んでおり、糖尿病、高脂血症、高血圧、さらに動脈硬化を引き起こす可能性が十分考えられます。
成人病予防の観点からは、肥満を肥満症としてひとつの病気として扱うようになりました。
さらに、心筋梗塞や脳梗塞などの冠動脈疾患にとって、「内臓脂肪型肥満」「耐糖能障害」「高血圧」、そして「高トリグリセライド血症」が重なったときが危険で、この4つの合併症は「死の四重奏」といわれています。
ですから、肥満は、病気の種を余分な中性脂肪と一緒に抱え込んでいることです。
あるいはもうその病気の種が、一人前の病気になりかかっているかもしれない、ということなのです。
「1日30食品」を目安にバランスのとれた食事を
「1日3食」「栄養バランスのとれた食事」が基本
中性脂肪を減らすうえで最も大切なことは、過食や過飲をしないで、摂取エネルギー抑えぎみにすることです。
毎日好きなものを好きなだけ食べていれば、栄養が偏り、エネルギーも過剰になります。
とはいっても、単に食べる量を減らせばいいというものではありません。
1日3食をきちんととり、毎日、できるだけいろいろな食品をバランスよくとることが大切です。
その目安となるのが「1日30食品」です。
いろいろな種類の食品を1日に30品目ほどとれば、結果的に、栄養バランスのとれた食生活が実現できるというわけです。
「6つの基礎食品群」の中からバランスよく食品を選ぶ
厚生労働省では、食品を「6つの基礎食品群」に分類して、その中からバランスよく食品を選んで食べるように推奨しています。
1群はおもにたんぱく質を多く含む食品、2群はおもにミネラル(無機質)を多く含む食品、3群はおもにカロチンを多く含む食品、4群はおもにビタミンCを多く含む食品、5群はおもに炭水化物を多く含む食品、6群はおもに脂肪を多く含む食品です。
それぞれの食品群から過不足なく食品を選ぶことによって、自然に栄養バランスのとれた食事内容になるわけです。
6つの基礎食品群
| 区分 | おもな栄養素 | おもな働き | おもな食品 |
|---|---|---|---|
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1群 |
たんぱく質 | 骨や筋肉などを作り、エネルギー源になる | 魚、肉、卵、大豆、大豆食品など |
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2群 |
ミネラル(カルシウム) | 骨や歯を作り、体の様々な機能を調整する | 牛乳、乳製品、海藻、小魚など |
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3群 |
カロチン | 皮膚や粘膜を保護し、体の様々な機能を調節する | 緑黄色野菜など |
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4群 |
ビタミンC | 体の様々な機能を調節する | 淡色野菜、果物など |
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5群 |
炭水化物 | 体の様々な機能を調節し、エネルギー源となる | 砂糖、穀類、いも類など |
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6群 |
脂肪 | エネルギー源となる | 油脂源、バター・生クリームなど脂肪が多い食品など |